レズビアン

レズビアン

紀元前七世紀、ギリシャのレスボス島に女学校を開いた女性の詩人サッフォーが、生徒に対して非常な情熱を注いだことが広く知られていたため、「レスボス風の」という意味のこの言葉が女性同士の同性愛者を表す言葉として使われるようになった。略称では「レズ」が一般的だが差別的に使われてきた歴史から、この言葉自体を差別と受け取る向きもある。ビアンという表現は、それに対するアンチテーゼとして使用されるようになった側面も。

レスボス島の民話とレズビアンの起源

超人的な歌の名手オルフェウスは、最愛の妻が毒蛇に噛まれて死ぬと、二度と恋に落ちることはなかった。しかし彼の美貌と歌に魅せられた女は後を絶たず、やがてその行き場のない思いは憎しみへと変わっていった。ついに女たちは集団で彼を捕らえ、八つ裂きにして殺害すると、遺体を川へ投げ捨てた。やがてオルフェウスの首と竪琴はレスボス島に流れ着き、島民はこれを手厚く葬った。以降レスボス島の人々は詩や音楽、学問の才能に恵まれるようになり、歴史に名を残す詩人や音楽家、歴史家や哲学家を次々と輩出し、文人の島と呼ばれるようになった。

その内の一人、紀元前7世紀の偉大な女流詩人サッフォーは島の女の子達を集めて女学校を設立、女性の教育に力を注いだ。彼女の生徒に対する異常なほどの情熱は「サッフォーの個人的同性愛サークル」などと誤解され(?)ながらも広く知れ渡るところとなり、その誤解が更なる誤解を呼び遂には「サッフォーの住んでる島の女性はみんな同性愛」「レスボス島出身であるなら、同性愛者に違いない」とまで言われるようになってしまった。やがて「レスボス風の」という意味の「レズビアン」という言葉が女性同士の同性愛者を表す言葉として使われるようになった。



余計なトリビア

  • レスボス島は、エーゲ海の東、トルコ沿岸に位置するギリシア領の島である。ミティリニ島ともよばれる。面積は 1630 km²、海岸線の長さは 370 km、海抜の最高点は 968 m、気候は温暖な地中海性気候である。人口は 約10万4千人(1991年推計)。主な産業は、農業、漁業、観光業で、農産物としてオリーブの生産が盛んである。また、中心都市のミティリニ市が、岡山県牛窓町(統合により現在は瀬戸内市)と、1982年に姉妹都市提携を結んでいる。その他、古代ギリシアの文人にはレスボス島ゆかりの者も多く、レスボス島出身者として、詩人のサッポーやアルカイオス(紀元前7世紀後半 - 紀元前6世紀前半)、博物学者のテオフラストス(紀元前372年頃 - 紀元前288年頃)、などが有名である。 現代では、1979年にノーベル文学賞を受賞した詩人のオデッセアス・エリティス(1911年 - 1996年)がレスボス島ゆかりの文化人であり、彼の名に因んで、ミティリニ国際空港が「オデッセアス・エリティス」と命名されている。

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